設立を実に1775年にまで辿る陶磁器工房Royal Copenhagen(ロイヤルコペンハーゲン)の陶磁器は、ブランドロゴの王冠が示す通り王室御用達であり、我々日本人にとってデンマークといえば?の問いに対してこのブランドを思い浮かべる方も少なくないでしょう。一方、首都コペンハーゲンより南西に70km、小さな町Haslevにて1948年に創業したHaslev Møbelsnedkeriは、同郷のデザイナーSeverin Hansen Jr.(セヴェリン・ハンセン・ジュニア)が専属的な形でデザインを請け負っており、彼の代名詞である、直線的でスタイリッシュなフレーミングを、高いクラフトマンシップにより小〜中型のコーヒーテーブルやネストテーブルとして多数、再現しました。そんな今でも現存する二つの老舗工房の、当時の大ヒット作品同士のコラボレーションによって生まれたいくつかのデザインの中に、本作タイルチェストがあります。
1964年よりRoyal Copenhagenのデザイナー、Nils Thorsson率いるチームによって考案された“BACA”と呼ばれる、焦げ茶色を基調とした落ち着いたタイルを天板に拵え、フレームには素晴らしい木目のローズウッドをSeverin Hansen Jr.の得意とした、シェブロンパターン(矢羽貼りの亜種)で3次元的に貼り合わせています。このシリーズの世界中での高い人気は、上述のような高い芸術性のみならずチェスト上面を一時的な小さなテーブルとして利用した際に、タイルのため温度を気にせずにカップを直接置けたり、こぼしても簡単に拭き取れ、また輪染みにもならないといった実用性にも支えられているのは間違い無いでしょう。チェストの内部には、左右の広めの空間がありこちらはお気に入りの観葉植物やオブジェ、または単行本をディスプレイするのにぴったりです。また中央部分の2段の空間はどちらにも取り付けることが可能な、引き出しが一つついております。チェストの上に小さなTVを置いたような場合は、付随するデッキやゲーム機などをスマートに設置するのに便利です。シーンに応じて上下を入れ替えてご利用ください。古伊万里(ヨーロッパでは“Old Imari”として広く愛される陶磁器です)に強く影響を受けたというRoyal Copenhagenの美しいコバルトブルーの色使いは、“BACA”のタイルの中にも散りばめられており、洋食器のみならず和食器との相性も抜群で、“和モダン”や“Japandi”といった現代のテーマにぴったりです。
1970年代後半の製造と思われる今作品は、BACAのタイルの青みが強いのが非常に印象的です。裏面の陶器のオリジナルロゴや高品質な家具である事を証明する“DANISH CONTROL”のシールと同時に、珍しく個人宅と思われる当時の納品先のタイプライトの住所が、Haslev工房のマークと同時にきちんと残っておりパーフェクトです。仕入れの時点で、タイルのコンディションは申し分なく、木部に関しては経年劣化したラッカーフィニッシュを丁寧に剥がし、小傷を落として天然由来のオイル/ワックスのコンビネーションで仕上げ、元来の美しい木目を際立たせてあります。全体として、傷の少ない非常に良好なコンディションです。昨今はタイルテーブルもデンマーク本国で見つけるのが難しいような状態ですが、このようなチェストとなるとさらに難しくなります。このサイズのさらに半分のサイズのものもございますが、こちらのものはメインのインテリアとして使用可能な存在感と、実用性を兼ね備えております。是非この機会に、リビングやエントランスの一角に採用して頂けたらと思います。
Size |
W110 L37 H59(cm) , チェスト下面までの高さ : 29(cm) |
Material |
Rosewood , Pottery Tile |
Designer |
Severin Hansen Jr. & Royal Copenhagen |
Manufacturer |
Haslev Møbelsnedkeri |
Origin |
Denmark |
Date |
Circa Late 1960' |
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